2025年6月号特 集 深層混合処理工法の現状と今後 総括編集 片桐 雅明委員 ![]() |
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巻頭言 | 深層混合処理工法の世界トレンド | 北詰 昌樹 |
総 説 | 深層混合処理工法がもたらしたもの,もたらすもの | 徳永 幸彦 |
総 説 | 深層混合処理工法の今後の展開 | 高橋 英紀・小西 一生 |
各 論 | 改良材に着目したカーボンニュートラルへの取組み | 河野 貴穂 |
各 論 | 施工工程におけるカーボンニュートラルへの取組み | 和田 眞郷・山崎 智弘・大出 高史 |
各 論 | ICT技術とBIM/CIMを活用した地盤改良施工管理の現状 | 伊藤 竹史・廣畑 憲史 |
各 論 | 深層混合処理工法における品質保証・品質管理 | 森川 嘉之 |
各 論 | 固化処理土式係船岸の港湾の技術基準への掲載 | 高橋 英紀 |
報 文 | 深層混合処理工法を用いた格子状地盤改良体における高炉スラグ高含有セメントの適用によるCO2排出量の削減 | 河野 貴穂 |
報 文 | 作業船におけるCO2固定および定量方法の検討 | 角田 紘子・和田 眞郷・湯地 輝 |
報 文 | セメント固化処理土への二酸化炭素の混入に関する取組み | 栗原 大・高橋 英紀 |
報 文 | 地盤改良施工機における自動打設システムとその適用事例 | 竹内 秀克・伊藤 竹史・廣畑 憲史 |
報 文 | 深層混合処理船「黄鶴」の自動化および施工管理システムの導入 | 宮本 憲都 |
報 文 | ICTと発電運転システムを搭載した環境にやさしい深層混合処理船 | 豊澤菜々彩 |
報 文 | 柱状地盤改良のための鉛直精度リアルタイムモニタリングシステムの開発 | 小森 寛之・新井 宗穂・山本 淳弘 |
報 文 | CDM-EXCEED工法における内圧緩和翼の低変位効果 | 遠西 幸男・松藤 広行・三枝 弘幸・榎本 孝・大野喜代孝・髙橋 学 |
報 文 | 高圧噴射撹拌工法による改良体コア強度の空間的ばらつきの評価 | 川村 淳・並河 努 |
報 文 | 空間的ばらつきを考慮したレベル2地震動に対する改良強度・範囲の最適化 | 片山 遥平・上野 一彦・高橋 英紀・笠間 清伸 |
報 文 | 河川堤防における浮き型固結工法による液状化対策の検討 | 青柳 悠大・大坪 正英・谷本 俊輔・石原 雅規・佐々木哲也 |
報 文 | 圧力と流量を低減した噴流と機械撹拌翼を組み合わせた複合撹拌工法の開発と止水壁機能を有する土留め壁への適用 | 今井 優輝・尾形 太 |
報 文 | 排水機場建設工事における中層混合処理工法と柔構造基礎としての深層混合処理工法 | 武田 耕造・金原 敦利 |
報 文 | パティンバン港開発事業における深層混合処理工法の適用とその強度結果 | 石川 成美 |
報 文 | 横浜港新本牧地区における深層混合処理工法の適用事例 | 岡田 光志・三枝 弘幸・幸正 一伯・菅 崇 |
報 文 | 秋田港・能代港での洋上風力の基地港湾整備におけるRASコラム工法による地耐力強化事例 | 佐々木慎司・漆原 大輔 |
報 文 | 洋上風力発電の基地港湾整備の事例―北九州港響灘東地区― | 北原 政宏・井町 信義・下田 諭志・松下 亮太・尾形 太・布川 直矢 |
連 載 | 地盤のばらつき評価と設計・施工への展開 最終回 シンガポール地下鉄工事における施工時安定性評価 |
野中 毅・小川 能克 |
連載企画 | けんせつ小町便り 第114回 | 須田 郁慧 |
インフォメーション | セメント系固化材による改良地盤の震災・適用調査報告書「セメント系固化材を用いた水辺での活用事例と能登半島地震に対する効果」の発刊 |
〈編集趣旨〉
周囲を海に囲まれた我が国では,昔から海岸域を中心に埋め立てした軟弱な地盤に,経済活動を支える基盤を整備してきた。軟弱な地盤を強固な地盤に改良する工法には,地盤内の間隙水を迅速に排水させる圧密促進,セメントなどの固化材を軟弱地盤に添加・混合する固化工法などがあり,これら地盤改良工法の特徴や能力をふまえ,対象とする地盤特性,構築される施設で期待される性能,施工期間などを配慮して,適切な地盤改良工法認定され,施工されてきた。2024年12月には,国際会議「Deep Mixing 2024」が横浜で開催され,世界各地から深層混合処理工法に関わる技術者・研究者が集まり,最新の技術や今後の展望等が活発に議論されていた。また,近年の地球環境に配慮したエネルギー政策の一環である洋上風力施設の整備が進められており,その基地港の岸壁を整備するための地盤改良工法に関わる港湾基準の部分改定も行われている。 本特集号では,これまで我が国で培われてきた深層混合処理工法を取り上げ,深層混合処理工法の開発・技術向上の経緯から今後の展望,さらには,地球環境への配慮,自動化・品質保証技術など最新の取組み,部分改定した港湾基準等を紹介する。(片桐雅明)