2024年2月号特 集 最近の近接施工 総括編集 坂田・石川 各委員 |
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巻頭言 | 地下建設の近接施工における守るも攻めるも | 赤木 寛一 |
総 説 | 最近の近接施工の動向 | 岩波 基 |
各 論 | 近接施工の検討および周辺への影響予測と対策技術 | 實松 俊明 |
各 論 | 鉄道工事による近接施工の検討方法と問題点 | 坂田 聡・清水 一喜 |
各 論 | 首都高速道路における近接施工の課題と対応 | 吉田 祥二 |
各 論 | 建築工事による近接施工の影響予測方法と問題点 | 河野 貴穂 |
各 論 | 地盤改良工事による近接施工の検討方法と問題点 | 竹内 秀克 |
報 文 | 掘削土留め工の根入れ長決定における定常性の意味合いに関する考察 | 松丸 貴樹・牛田 貴士 |
報 文 | 線路下横断工法と事前予測 | 仲山 貴司 |
報 文 | 地下鉄日比谷線日比谷駅近接工事―東宝日比谷プロムナードビル(旧東宝ツインタワービル)工事例― | 小森 健史 |
報 文 | 小田急線複々線化事業および連続立体交差事業における下北沢駅交差部での上下分離施工 | 上野 修彦 |
報 文 | 浜松町駅北口改良工事におけるホーム下かつ線路近接箇所での人工地盤基礎杭の施工 | 水野 弘二・大塚 隆人・間瀬 起一・永井 辰樹 |
報 文 | 鉄道営業線軌道直近での中層混合処理工法(WILL工法)の適用例 | 島野 嵐・森田 龍治・山口 悟志・合田 巧 |
報 文 | 横浜北西線青葉ジャンクションにおける東名高速道路との近接施工 | 吉田 祥二 |
報 文 | 環状第4号線JR交差部ケーソン工事 | 齋藤 潤・田代 浩之・山田 敏博・醍醐 宏治 |
報 文 | シールド中間立坑の施工に伴う道路高架橋への影響低減の取組み | 與良 祐司・山口 哲司・山下 裕慈・秦 健太郎 |
報 文 | 供用中高速道路盛土の切土掘削における変形抑制対策工と施工時挙動 | 平賀 美沙・鳥居 敏・長塚 真美・山下 学・國政 仁 |
報 文 | 地下鉄函体に近接する大規模掘削工事のリバウンド影響解析と計測結果についての考察 | 土屋 悟 |
報 文 | 地下鉄に近接する建築工事における協議事例 | 元井 康雄 |
報 文 | 遠心模型実験による既設杭に近接した場所打ち杭掘削時の影響検証 | 坂本なつみ・和田 旭弘・山本 忠久・冨安 祐貴 |
報 文 | 首都高直下における台船上からの矢板護岸・固結工の施工 | 滝澤 宗平・久松 伸一・奥田 章博・池尻 大介・綿田 椋・曽條 航星 |
報 文 | 静的締固め工法施工時の周辺地盤への影響とその対策 | 出野 智之・尾形 太・竹内 秀克 |
報 文 | シンガポール地下鉄T226工区における供用中路線下での水平地盤改良 | 橋田 薫・多田 博光・竹田 智・河村 秀樹・西村 有人・竹本 淳 |
連載企画 | けんせつ小町便り 第98回 | 矢野 杏奈 |
〈編集趣旨〉
近接施工には,新設構造物(攻め側:発注事業者,施工者)と既設構造物(守り側:管理事業者)が存在する。新設構造物の構造や施工法は多種多様であり,既設構造物の構造もまた多種多様である。施工においては,事例ごとに攻め側と守り側が幾重にも協議をし,事前予測解析,対策工検討,計測管理などの内容を定め,計測値(実測値)と管理値(許容値)を比較・管理しながら進めることで安全を担保している。既設構造物に発生する変位や応力は複雑な地盤条件・施工条件の影響を受けるため,それらの影響を考慮した事前予測解析を精度よく行うことは,非常に難しい。類似の工事事例や試験施工から変位を推定したり,必要に応じて有限要素法などの数値解析を行うが,解析結果は土の物性の設定,境界条件などモデル化,用いる構成則などの影響を受け,必ずしも全てを設計に反映できない場合もあるため,施工時の計測が非常に重要となっている。本特集ではこうした近接工事の実情を踏まえ,事前予測解析と計測結果の両方が存在する良質な施工事例を集めた。これらの具体的な事例を紹介し,各エンジニアの近接施工の協議・施工に少しでも資することが出来れば幸いである。