株式会社総合土木研究所

2023年7月号

特 集

新しい鉄道トンネル設計標準と最近の工事例

総括編集 神田 政幸 委員

巻頭言 性能設計による新しい鉄道トンネル設計標準と土質力学 赤木 寛一
総 説 鉄道構造物等設計標準の変遷と構成 神田 政幸・重村 綾子
総 説 性能照査型設計法が導入された新しい鉄道トンネルの設計標準 野城 一栄
各 論 開削トンネルの設計法 牛田 貴士・仲山 貴司
各 論 特殊な設計条件の開削トンネルの設計法 仲山 貴司・牛田 貴士
各 論 掘削土留め工および地下連続壁の本体利用の設計 松丸 貴樹・仲山 貴司・牛田 貴士
各 論 シールドトンネルの設計法 牛田 貴士・木下 果穂
各 論 山岳トンネルの設計法と適合みなし仕様 嶋本 敬介・野城 一栄
報 文 相鉄・東急直通線と主要な地下構造物 中島 活哉・森田 仁史・白木 健亮・松本 光矢
報 文 東海道線支線地下化・新駅事業の概要と主要工事の施工報告 後藤 優典・粟森 公宣・猿渡 隆史
報 文 大阪北港テクノポート線の概要と主要な地下構造物 南川 真介・赤木 淳・瀧川 みづき
報 文 北大阪急行線延伸事業におけるシールド区間の設計施工 秦 健太郎・田中 敬二
報 文 都市部における多様な工法を用いたトンネル掘削と道路陥没事故後の対応 山本 智之
報 文 羽田空港アクセス線新設計画 中岡 宏一・本田 諭
報 文 都市高速鉄道「なにわ筋線」駅部開削工事の計画・設計 中谷 浩二・日高 直樹・廣江 正典
報 文 営業線地下鉄トンネルの大断面拡幅に伴う下床版築造工事-東京メトロ東西線南砂町駅改良工事- 岡ノ谷圭亮・橋口 弘明・大塚 努
報 文 新たなホームを増設し分断されたコンコースを一体化した大江戸線勝どき駅大規模改良工事 白石隆一郎
報 文 最近の整備新幹線の地下構造物 芳賀 康司・土井 充・吉森 佑介
報 文 中央新幹線の概要と主要な地下構造物 三浦 崇嗣・久保淳一郎・佐藤 岳史・伊藤 直樹・有田 貴司・岩永 啓佑・木村 祐樹
連載企画 けんせつ小町便り 第91回 神戸 泉慧
インフォメーション 第50回セメント系固化材セミナー国土強靭化を支える地盤改良/一般社団法人セメント協会
新刊紹介 住宅地盤の調査・施工に関する技術基準書2023年第5版/NPO住宅地盤品質協会

〈編集趣旨〉

鉄道構造物の開削トンネル,シールドトンネル,山岳トンネルの3種のトンネルの設計については,令和3年4月に新たに「鉄道構造物等設計標準(トンネル)(トンネル標準という)」が制定,鉄道局長より通達されました。その後,令和3年8月に「トンネル標準(開削編)」が,令和4年5月に「同 標準(シールド編)」および「同 標準(山岳編)」が発刊されました。これによりすべての鉄道構造物の設計標準が性能照査型設計法に移行したことになります。一方,最近の鉄道建設プロジェクトは,都市内路線の延伸や空港アクセス線などの利便性向上や,整備新幹線などの都市間の輸送力向上を目的として,地下路線やトンネル路線で計画される事例が多くあります。今後計画される路線においても,上記の新しいトンネル標準に示される,設計・照査,ならびに応答値算定法や限界値など新しい知見が反映されるものと推察されます。
 これまでの基礎工では,2020年2月号「建築基礎構造設計指針―改定のポイント」,2018年5月号「新しい港湾基準―改定のポイント」,2018年4月号「道路橋示方書下部構造編・耐震設計編―改定のポイント―」,2018年2月号「新しい山留め指針と最近の工事例」,2013年5月号「鉄道設計標準の改訂(基礎・土留め,耐震)」なる特集を企画して,最新の基準類や工事例を紹介してきました。
 本特集では,新しい鉄道トンネル設計標準(開削編,シールド編,山岳編)の内容を概説するとともに,最近の工事例を計画も含め紹介します。

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