2021年4月号特 集 最近の既製コンクリート杭の動向 総括編集 井上 昭生 |
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巻頭言 | 鶴亀算をどう解くか | 木村 亮 |
総説 | 土木分野における既製コンクリート杭の設計・施工 | 七澤 利明・西田 秀明・堀内 智司 |
総説 | 杭の高支持力化における既製コンクリート杭の課題と取組み | 小寺 浩二 |
総説 | 既製コンクリート杭の終局時挙動とモデル化の現状 | 河野 進 |
総説 | 既製コンクリート杭の根固め液の材料特性と品質管理 | 藤井 衛・新名 正英 |
各論 | 既製コンクリート杭の技術開発とその方向性 | 後庵 満丸 |
各論 | 既製コンクリート杭の施工管理-杭孔と杭体の記録- | 木谷 好伸 |
各論 | 既製コンクリート杭に関する基準類 | 佐原 守・小寺 満 |
報文 | 沈下計測と三次元FEM解析による杭の合理化設計 | 稲葉 淳・鈴木 直子・江藤 成彦・阿部 俊逸 |
報文 | 機械式継手の引張耐力評価方法の変遷と現状 | 石川 一真・熊谷 雄二・全田 和之 |
報文 | 既製コンクリート杭の支持層到達確認技術 | 萩原 由訓・和知 康晴・渡辺 和博・小島 宏章・西山 高士 |
報文 | F.T.PileおよびT-Pile Recorderの適用事例 | 福本 陽介 |
報文 | CW-QUICの実現場での適用により見えてきた既製杭根固め部ソイルセメントの材料組成と特殊土への適用性 | 依田 侑也・浅香 美治・大和 由佳・木村 匠 |
報文 | 塩酸溶解熱法を用いた固化材含有量計測システムの開発と現場適用事例 | 望月 勝紀・幸山 大己・森田 晃司・粕谷 悠紀 |
報文 | 泥炭性軟弱地盤などにおける既製コンクリート杭の施工-北海道地区の事例- | 藤谷 寿・山崎 嘉章・徳永 亮希・吉川 尚哉・今泉 努 |
報文 | 崩壊性の高い砂・礫質土層における既製コンククリート杭の施工-東北地区の事例- | 板垣 博・佐々木 敬・片岡 正人・佐々木一人 |
報文 | 掘削困難な硬質層が不規則に点在する地盤における既製コンクリート杭の施工-静岡県東部地区の事例- | 脇山 弘・逆瀬川浩志・西村 裕・浅井 陽一 |
報文 | 沖積平野における摩擦杭および長尺支持杭の施工-北信越地方の地盤に適した事例- | 足立 壮之・新保 耕作・石山 勇・黒坂 進・岡田 憲幸 |
報文 | 名古屋駅周辺の極小敷地と西三河地区の風化花崗岩での既製コンクリート杭の施工-東海地方の事例- | 小森 彰彦・山崎 友也 |
報文 | 上部洪積層(天満層)での支持杭と地中障害撤去を伴う既製コンクリート杭の施工-関西地区の事例- | 川端 教夫・西田 理昭 |
報文 | 軟弱地盤および硬質岩盤におけるプレボーリング工法の施工-中国地方の事例- | 田中 宗夫・菱沼 雄介 |
報文 | 島尻泥岩層における既製コンクリート杭の施工-沖縄地区の事例- | 比嘉 盛勝・荻堂 盛男・平良 時政 |
技術紹介 | 高支持力杭にも対応可能な高耐力杭頭接合工法:ジョイントカプラ工法 | 岩澤 大致 |
技術紹介 | クラウンパイルアンカー | 諏訪 裕哉 |
技術紹介 | 杭頭埋込部の曲げ抵抗を評価した杭頭接合構法:Lev-Pile構法 | 松田 竜・白石 将大 |
技術紹介 | 溶接する異形棒鋼の日本標準開先付き異形棒鋼「NewJ-BAR」 | 山崎 博行 |
技術紹介 | パイリング・メジャーメント既製コンクリート杭の斜杭ズレを未然に防ぐPiling Measurement工法 | 斎藤 実 |
技術紹介 | 汎用型施工管理システム「Check & View」 | 木村 一貴 |
技術紹介 | 現場検査マイスター施工管理・品質管理技術 | 細田 光美・平川 泰行・西村 裕 |
技術紹介 | 鋼管巻き既製コンクリート杭:SPHC杭 | 平川 泰行 |
技術紹介 | 変形性能に優れた高靭性WSC杭 | 本間 裕介・浅井 陽一 |
技術紹介 | 既製杭を用いた地中熱利用技術:地熱トルネード工法 | 今 広人 |
技術紹介 | ヒートパイル工法 | ヒートパイル工法研究会 |
技術紹介 | Hybrid Pile MS:地中熱活用技術 | 賀川 昌一 |
連載企画 | けんせつ小町便り 第64回 | 袋井 楓 |
〈編集趣旨〉
既製コンクリート杭は,1934年ころから中空円筒形の遠心RC杭が,1950年代からはPC杭が,そして1960年中盤からそのコンクリートが高強度化されたPHC杭が開発・実用化されてきた。このうちPHC杭はJISに準拠していることから,土木,建築といった分野を問わずに広く使用されている。
支持層不達問題により巷を騒がせたが,その直後からの業界団体,杭メーカーを始めとする関係者の迅速かつ不断の努力により,信頼性を取り戻して良質で経済的な基礎形式・工法として再認識されており,過去10年以上,年間約260万~280万tと安定した出荷量となっている。加えて,さらなるコストダウンを追求し,杭頭半剛結といった技術開発,杭先端や根固め拡大といった工夫により鉛直支持力の飛躍的な向上を図られてきている。
本特集では,この既製コンクリート杭にスポットを当て,工法の歴史や変遷,最新の技術動向,技術開発状況,工事例等の情報を収集してみた。本書が基礎工の読者の日常業務の一助になると確信している。