株式会社総合土木研究所

2019年6月号

特 集

最近の土壌汚染対策技術-法律の一部改正と全面施行-

総括編集 三反畑 勇 委員

巻頭言 土壌汚染対策について 細見 正明
総説 法改正等を踏まえ,自然由来物質を含む土への対応を考える 勝見 武
各論 今後の土壌汚染対策の在り方-土対法改正の概要- 阪本 廣行
各論 水循環モデルを利用した土壌・地下水汚染の解析と課題 登坂 博行
各論 東京都の土壌汚染対策制度の見直しの概要 名取 雄太・矢野 明子
各論 公共工事における自然由来重金属等含有土への対応 品川 俊介
各論 土壌・地下水汚染調査の現状と留意点 門間 聖子
各論 土壌汚染の裁判例と紛争予防 赤津加奈美
〈リスク評価,調査,予測,モニタリングなど〉
報文 土壌・地下水のリスク評価事例-地圏環境リスク評価システム(GERAS)- 駒井 武
報文 沖縄県米軍基地環境調査ガイドライン 中島 誠
報文 ダイレクトセンシングによる高濃度地点の特定事例 遠藤 康仁・田中 保孝・高木 一成
報文 油分の原位置微生物浄化・予測・モニタリング・孔内油層簡易回収技術の紹介 打木 弘一
報文 トンネル工事での自然由来重金属等の事前調査と検討例 熱田 真一・太田 岳洋
報文 流域モデリング技術を活用した地下水汚染の実態把握と対策効果予測の実施例 田原 康博
〈不溶化(原位置,埋戻し),封じ込め(遮水,遮断)〉
報文 ソイルベントナイト鉛直遮水壁による施工-エコクレイウォールⅡ工法- 宇梶 伸・荒木 豪
〈原位置浄化(抽出,洗浄,分解など)〉
報文 最新の原位置およびオンサイト浄化技術-マルチバリア工法・土壌洗浄工法- 金子 伯男・中平 淳・島田 曜輔
報文 ふっ素汚染土壌の溶媒洗浄による浄化事例 森脇 涼介・秦 浩司・中舘 健・武島 俊達
〈原位置浄化(生物的)〉
報文 VOC地下水のバイオレメディエーションの事例 篠原 智志・伊藤圭二郎
報文 持続可能性を考慮した土壌汚染対策へ グリーン・サステナブル・レジリエント・レメディエーション 保高 徹生
報文 バイオスティミュレーションの設計・施工上の留意点 鈴木 圭一
報文 揮発性有機塩素化合物を対象とする大豆ホエーを用いたバイオレメディエーション技術 田中 宏幸・芦田 茂
〈自然由来重金属対策,その他〉
報文 東京メトロ東西線南砂町駅改良工事の土壌汚染対策 岡田 龍二・福田 隆二・津田 由治・近藤 達也
報文 自然由来重金属含有土壌に対する乾式磁力選別処理の実施例 吉 俊輔
報文 鉄粉洗浄磁気分離技術を用いた泥水シールド工事での自然由来重金属対策 石神 大輔・伊藤圭二郎・川端 淳一
報文 北海道における自然由来重金属等への対応と対策 田本 修一
報文 汚染土壌管理票の電子化による一元管理システムの開発 田邉 康太・大村 啓介
連載企画 けんせつ小町便り 第42回 渕山 美怜
新工法紹介 ダイナ・メガ・プレス工法/ダイナ・メガ・プレス工法協会
読者アンケート

〈編集趣旨〉

土壌汚染対策法(平成14年法律第53号)の2回目の大きな改正が,平成29年5月に公布され,中央環境審議会の第二次答申(今後の土壌汚染対策の在り方について)を踏まえて今年4月に全面施行されました。また,実務を実施する際の参考となる手引きとして環境省が公表している「土壌汚染対策法ガイドライン」も3月に改定されています。
 そこで今回の特集号では,まず土対法改正の要点を紹介するとともに土壌・地下水汚染の調査・対策等の現状と課題や紛争の予防などについても論じていただきました。そして,最近の土壌汚染対策についてリスク評価,調査,予測,モニタリング,不溶化,封じ込め,原位置浄化,自然由来重金属対策といった切り口で多様な事例を取り上げています。本特集号が法改正の理解と効果的な土壌汚染対策の実施に役立ち,さらには新たな技術開発等へとつながることを期待します。

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