2018年6月号特 集 基礎工と地下水処理・対策 総括編集 青木・三反畑 両委員 |
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巻頭言 | 都市再生と地下掘削 | 杉本 隆男 |
総説 | 地下水工事における地下水処理工法と対策 | 西垣 誠 |
各論 | 建築地下工事における地下水処理の計画と設計 | 清水 孝昭 |
各論 | 土木分野における地下水処理技術の現状 | 川端 淳一・瀬尾 昭治 |
各論 | 地下水調査における地形・地質学的考察の重要性 | 中村 裕昭 |
各論 | 地下水流動の調査技術と留意点 | 小松 満 |
各論 | 地下水解析手法(理論解の応用)とその留意点 | 進士 喜英 |
各論 | 地下掘削工事における地下水シミュレーションの適用-その手順と留意点- | 高坂 信章 |
各論 | 排水・リチャージ技術の現状と課題 | 石川 明 |
各論 | 山留め壁の地下水保全技術の現状と課題 | 橋本 正・長屋 淳一 |
報文 | 長期間観測調査から分かる地下水と湧水の特徴 | 國分 邦紀 |
報文 | 砂礫地盤の地下掘削工事における透水異方性を評価した地下水処理計画 | 中島 朋宏・清水 孝昭・藤井 秀治・宮本 勇貴 |
報文 | ディープウェルの自動制御運転(WIC)の事例 | 永谷 英基・笹倉 剛・中島 悠介・笹岡 里衣 |
報文 | 小口径揚水と加圧リチャージによる地下水対策事例 | 柳 博文・本田 諭・栗栖 基彰・桑原 清 |
報文 | 大深度のリチャージ井戸の施工事例 | 浅野利三郎・櫻井 裕一・五十嵐辰郎 |
報文 | 地下水位低下工法と復水工法を一体化した揚水・復水工法-船橋市立船橋高等学校体育館の建設工事- | 高丘健太郎・遠山 文行・山本 紀雄・尾崎 哲二 |
報文 | RW(二重管)による掘削時の地下水対策事例 | 橋本 諭 |
報文 | 薬液注入による既存基礎下遮水壁の設計施工事例 | 濱田 幸弘・清水 孝昭・瀬之口浩二・宮内 賢治 |
報文 | 盤ぶくれの発生防止を図る遮水壁の品質評価手法 | 岩永 祐治・桜井 暁央 |
報文 | 凍土による大規模遮水壁の設計施工事例 | 江崎 太一・鈴木 玄仁・阿部 功・深田 敦宏 |
報文 | 高地下水流速下での凍結工法によるシールドトンネルの接続 | 松尾 琢夫・及川 照靖 |
報文 | 三次元自在ボーリング技術を用いた開削工事における地下水対策事例 | 島野 嵐・関 昌則・宮内 径弥 |
連載企画 | けんせつ小町便り 第30回 | 板橋由美子 |
連載 | 次世代へ伝えたい私の思い 第26回 計画と現場を考える | 杉浦 浩 |
読者アンケート |
〈編集趣旨〉
基礎工の設計・施工において,地下水処理・対策は重要な検討課題の1つである。基礎の大規模化・大深度化や環境への配慮がより厳しくなる中で,その重要性はますます増加している。
設計段階では,施工時・構造物完成時・供用時の地下水挙動を予測解析して,排水工法か遮水工法かを選択し,排水工法となれば地下水位低下工法の選定と周辺への影響検討が必要となる。これらの選定にはかなりの知識と経験が必要である。
排水工法の施工段階では,揚水井戸の揚水量,水位,流向・流速,水質などをモニタリングすると同時に施工管理が必要となる。井戸の洗浄管理を前提としたリチャージ工法の採用では,複雑な施工管理が求められる。また,遮水工法となれば,遮水壁の選定,場合によっては長期的な地下水環境への影響検討も必要となっている。大深度掘削での山留め壁の遮水性の評価や大深度まで考慮した盤ぶくれ対象層の検討等,従来と比べて新たな検討課題も見られる。
本特集号では,基礎工に係わる地下水問題を念頭に,最近の地下水調査技術,解析手法,井戸・リチャージ井戸技術,そして最近の特徴的な遮水工法を紹介する。