2018年5月号特 集 新しい港湾基準―改定のポイント― 総括編集 菊池 善昭 委員 |
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巻頭言 | 新しい港湾基準に期待する | 清宮 理 |
総説 | 新しい技術基準の考え方 | 西尾 保之・川俣 満 |
総説 | 「港湾の施設の技術上の基準」における性能設計の理念と実際 | 本城 勇介 |
各論 | 技術基準対象施設の設計-設計理念・改良設計- | 宮田 正史 |
各論 | 港湾における調査の新たな課題 | 高山 知司 |
各論 | 荷重抵抗係数アプローチに基づく部分係数法の導入について | 竹信 正寛 |
各論 | 海象・耐津波設計に関する改訂事項 | 鈴木高二朗 |
各論 | 耐震設計の考え方-熊本地震の調査結果もふまえて- | 野津 厚 |
各論 | 地盤の評価と基礎の設計の考え方 | 森川 嘉之・水谷 崇亮 |
各論 | 維持管理 | 加藤 絵万・松本 英雄 |
各論 | 港湾空港等におけるリサイクルの推進 | 菊池 喜昭 |
各論 | 環境保全と港湾施設 | 岡田 知也 |
各論 | 船舶の大型化とクルーズ船への対応について | 山形 創一 |
報文 | 腹付工を用いたケーソン式混成防波堤の補強 | 高橋 英紀 |
報文 | 被災検証法に基づく照査用震度の設定法 | 福永 勇介 |
報文 | 鋼材の防食設計の考え方 | 山路 徹 |
報文 | 防舷材設計の考え方 | 米山 治男 |
報文 | レベル2地震動に対する鋼管部材の耐震性能照査の改訂 | 大矢 陽介・塩崎 禎郎 |
報文 | 新旧基準での港湾構造物の設計の比較(その1) | 中村 充裕・春日井康夫 |
報文 | 新旧基準での港湾構造物の設計の比較(その2) | 加地 隆之・春日井康夫 |
報文 | ベトナムへの港湾技術基準の技術移転 | 中野 敏彦・宮田 正史・西尾 保之 |
報文 | 大規模仮設工等における安全性向上に向けた検討 | 井山 繁 |
報文 | 港湾技術パイロット事業による新技術の活用 | 松本 英雄 |
報文 | 小名浜マリンブリッジの維持管理 | 仙崎 達治 |
寄稿 | 軟弱地盤における大口径低変位施工技術エポコラムPls工法の開発 | 稲垣 正美・高倉 功樹・佐藤 篤哉 |
連載企画 | けんせつ小町便り 第29回 | 富田 瑠美 |
連載 | 次世代へ伝えたい私の思い 第25回 基礎の設計法や健全度判定法の作成に携わって考えたこと | 西村 昭彦 |
読者アンケート |
〈編集趣旨〉
2018年3月に11年ぶりに港湾の施設の技術上の基準(以下,港湾基準)が改訂された。前回の港湾基準の改訂では,我が国の基準で初めて本格的に性能設計を導入するとともに,限界状態設計法を導入した。今回の改訂では,限界状態設計法をより簡略に適用できるように修正が加えられている。
この11年の間に港湾基準を取り巻く情勢は大きく変化した。東日本大震災を経験し,津波に対する考え方が整理されるようになった。また,社会情勢の変化に伴って,維持管理の重要性がより大きく叫ばれるようになり,循環型社会の形成に対する要請も高まりを見せている。アジアからのクルーズ船による観光客の増加が著しい状況にある。さらには,技術協力の観点からの技術基準の海外進出も進んできている。
今回の特集ではこのような観点から,単に改訂された技術基準について紹介していただくにとどまらず,社会の変化に伴う技術基準の在り方の変化についても触れていただく特集とした。
本特集が読者各位の今後の活躍の参考になることを期待している。