2017年6月号特 集 進化する深層地盤改良技術 総括編集 片桐・井上 両委員 |
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巻頭言 | セメント固化土を広く活用するために | 龍岡 文夫 |
総説 | 深層混合処理工法の分類・課題・展望 | 赤木 寛一 |
総説 | 高圧噴射撹拌工法の現状・課題と展望 | 見坊 東光 |
各論 | 改良体の力学特性と設計での留意点 | 並河 努 |
各論 | 深層混合処理工法の動向-機械撹拌工法ならびに高圧噴射撹拌工法- | 宇梶 伸 |
各論 | 高圧噴射撹拌工法の改良形状制御技術の現状と課題 | 山内 崇寛 |
各論 | 建築における地盤改良の適用と施工管理・品質管理 | 二木 幹夫 |
各論 | 環境対策としての改良技術の課題と展望 | 今村 聡 |
報文 | 深層混合処理による砂地盤改良体のせん断波速度と一軸圧縮強度の関係 | 石川 明・浅香 美治・天利 実 |
報文 | 排土式変位低減型深層混合処理工法の効率化(撹拌混合効率と開発動向)-CDM-LODIC工法- | 土屋 信洋・又吉 直哉・大古利勝己・深田 久 |
報文 | 低CO2セメントを用いた深層地盤改良工法による格子状地盤改良 | 河野 貴穂・青木 雅路・宮本 勇貴・上田 昌弘 |
報文 | 大口径相対撹拌工法の施工事例-KS-S・MIX工法- | 横井 勉・奥野倫太郎・大古利勝己 |
報文 | エジェクター吐出機構を採用した深層混合処理工法と新しい施工管理システム-CI-CMC工法- | 村上 恵洋 |
報文 | ICTを活用した大口径深層混合処理工法の施工例-DCS工法- | 足立 有史・木付 拓磨丸木 敬一・土屋 潤一 |
報文 | 地盤改良分野におけるICT活用技術の紹介 | 宮川 充・永岡 藤彦・阿部 正直・高橋 修 |
報文 | 深度28mのシールド接続防護の水平施工-CCP-LE工法- | 本橋 俊之 |
報文 | 営業線シールドトンネルに近接した高圧噴射撹拌工・薬液注入工の計画と施工 | 熊谷 翼・村上 達也・上野 修彦・伊藤 正樹 |
報文 | 大阪府・正蓮寺川水門の防潮堤耐震対策-OPTジェット工法- | 池水麻希子・鳥山 和宏・高木 敦生 |
報文 | 改良強度のバラツキを抑制した高圧噴射撹拌工法-エコタイト-S工法- | 渡邊 陽介 |
報文 | 高圧噴射撹拌工法で発生する建設副産物の縮減-リユースジェットシステム:泥水再利用方式- | 渡邊 陽介・壺井 文規・山崎 昭雄 |
報文 | 強度抑制した高圧噴射撹拌による場所打ち杭孔壁防護-ジェットクリート工法の適用事例- | 伊藤 弘之・田中 誠・山本 信也・山道 芳徳 |
報文 | 自由形状・大口径高圧噴射撹拌工法の最近の事例紹介-マルチジェット工法- | 林 克彦 |
報文 | 高圧噴射撹拌工法における出来形管理および形状制御技術-V-JET工法の概要とその応用技術- | 新坂 孝志・中西 康晴 |
報文 | 複流線固化材スラリー噴射撹拌工法の概要と施工例-FTJ・FTJ-FAN工法- | 秋間 健・岡戸 雅則・大林 淳 |
報文 | 新たな高圧噴射併用深層混合処理工法の概要と大口径改良による震災復興施工事例 | 西尾 経・竹田 敏彦・山根 行弘・菊地 正博・齋藤 邦夫 |
報文 | 複合相対撹拌工法の概要と最近の適用事例 | 高倉 功樹・稲垣 正美・西尾 経・齋藤 邦夫 |
報文 | 中圧噴射機械撹拌工法の概要および地盤変位計測事例-MITS工法CMSシステム- | 島野 嵐・角 和樹・中西 康晴・田中 法夫 |
コラム | 地盤改良工事における“ばらつき”への対処 | 野津 光夫 |
連載企画 | けんせつ小町便り 第18回 | 本間 美湖 |
連載 | 次世代へ伝えたい私の思い 第14回 世界で初めての高温高圧養生コンクリート杭の開発と事業化-旭化成の例から- | 堀口 隆司 |
連載講座 | 地盤工学・技術ノート 第48回 盛土の地震時残留すべり計算28 | 龍岡 文夫・田中 忠次・毛利 栄征・上野 和広・デュッテイン・アントワン・新保 泰輝・矢崎 澄雄 |
インフォメーション | 平成28年度地盤工学会賞受賞者の決定/地盤工学会 | |
新刊紹介 | 不動産取引と土壌汚染のリスク/鹿島出版会 | |
新刊紹介 | これからの土壌汚染対策のあり方/鹿島出版会 | |
新刊紹介 | 土木遺産Ⅴ ヨーロッパ編2・オリエント編/ダイヤモンド社 | |
読者アンケート |
〈編集趣旨〉
我が国は,国土の約75%が山地・丘陵で,残りの25%が軟弱な平地である。都市部は臨海部の軟弱な平地に立地し,都市の拡大・発展とともに軟弱地盤対策が社会から求められ,その一つである地盤改良技術は多様化・高度化して進歩してきた。
地盤改良技術の原理は,締固め等による『高密度化』,固化材などを添加・混合する『固化』に大別できる。本号では,同技術のうち,後者の『固化』による深層地盤改良技術を特集した。同技術は,構造物の支持力確保,橋台の側方流動対策などの基礎地盤の補強,液状化防止対策,河川護岸や岸壁の耐震化,開削工事における底盤改良の目的で広く用いられている。最近では,環境に配慮した固化材も開発され,従来工法に比べて各種性能を向上させる添加材も実用化されている。また,高圧噴射撹拌工法では,高品質化やコストダウンを目指した大口径化も進められ,形状制御技術といったユニークな技術も開発,実用化されてきた。加えて,改良体の品質確保に関しても耳目を引く技術が開発されている。
本号では,このように進化し続けている深層地盤改良技術を紹介する。本号が基礎工事や地盤改良工事に関わる読者の一助になれば幸いである。