2015年9月号特 集 東日本大震災からの復旧・復興(その2)-がれき処理,環境対策- 総括編集 菊池・三反畑・渡辺 各委員 |
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巻頭言 | 循環型社会と復興「がれき処理から復興へ」 | 今西 肇 |
総説 | 災害によって生じた地盤環境課題への対応と復興事業との調和 | 勝見 武 |
各論 | 災害廃棄物から再生された復興資材の有効活用ガイドライン | 肴倉 宏史 |
各論 | 復興と連動した効率的・効果的な除染の実施 | 加藤 聖 |
各論 | 除染廃棄物仮置場における設計・施工・維持管理に対する課題と提言 | 島岡 隆行 |
報文 | 東日本大震災で発生した災害廃棄物等の処理業務の概要-日建連会員企業による災害廃棄物処理業務概要- | 久保周太郎 |
報文 | がれき処理後の復興資材の有効活用 | 佐々木 源 |
報文 | 災害廃棄物に由来する復興資材の活用状況 | 川島 光博 |
報文 | 山田町での災害廃棄物処理と復興資材の製造 | 大塚 義一 |
報文 | 津波堆積物からの良質な地盤材料の抽出と処分量の減容化-ソイルセパレータ・マルチ工法- | 御手洗義夫 |
報文 | コンクリートがらを有効活用するセメント固化体の開発 | 堀口 賢一 |
報文 | がれき残渣の有効活用-アップサイクルブロック- | 川本 卓人・森田 晃司 |
報文 | 震災がれきを使ったCSG工法による海岸堤防の整備-ダムの技術を海に生かす- | 猪狩 洋 |
報文 | セメント工場での災害廃棄物受入と復興資材化 | 松山 祐介・守屋 政彦・坂本 知也 |
報文 | 鉄鋼スラグなどを用いた津波堆積土の処理と利用 | 赤司 有三・平嶋 裕・平石 耕一 |
報文 | 放射性セシウム含有土壌の減容化技術動向 | 保高 徹生 |
報文 | 道路維持管理における放射性物質汚染の影響と課題 | 安藤 淳也・高畑 修・熊田正次郎 |
報文 | 除去土壌等の中間貯蔵施設整備とパイロット輸送 | 遠藤 和人 |
報文 | 放射能汚染の残る地域(南相馬市)での災害廃棄物処理の現状と課題 | 廣瀬 憲嗣 |
連載講座 | 地盤工学・技術ノート 第27回 盛土の地震時残留すべり計算⑦ | 龍岡 文夫・上野 和広・毛利 栄征・田中 忠次 |
新機種紹介 | クローラクレーン『BM1500G』を開発・販売開始/コベルコクレーン(株) | |
インフォメーション | 「国際地盤工学会第15回アジア地域会議」開催迫る/(公社)地盤工学会 | |
新刊紹介 | 大規模災害に対してセメント系固化材による地盤改良が果たす役割/(一社)セメント協会 | |
インフォメーション | 鉄道総研技術フォーラム2015開催のご案内(大阪)/(公財)鉄道総合技術研究所 | |
インフォメーション | 「近接山留めの手引き」講習会のご案内/日本建築学会 | |
読者アンケート |
〈編集趣旨〉
東日本大震災から4年を超える年月が経過した。今号は7月号の(その1)に続く,大震災からの復興を紹介する特集の第2弾である。地震国である日本ではこれまでにも多くの地震を経験しているが,それぞれの地震の被災には特徴があり,常に同じ災害をこうむってきたわけではない。東日本大震災は,大規模な津波が発生し,広く沿岸部に来襲したことがその特徴の大きなところであると思われる。福島の原子力発電所の被災についても津波の影響がきわめて大きかった。本特集では,震災に伴う地盤環境問題についてどのように対処してきたかを特集したものである。東北沿岸部には大津波が来襲し,大量の津波堆積物が残された。これを埋立てによらず処理するということが求められ,災害廃棄物の分別が精力的に行われ,また,分別されたものを資材として有効に活用しようとする努力がなされてきた。原子力発電所の被災による放射性廃棄物に対する対策も新しい課題であった。対策は十分ではないかもしれないが,除染に対して多大な努力が払われてきた。今,これらのテーマについてこの4年間の道のりをたどることには大きな意味があると思われる。