2011年10月号特 集 小規模建築物の安全・安心 総括編集 真島・桂 両委員 |
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巻頭言 | 基礎構造の冗長性とロバスト性 | 安達 俊夫 |
総説 | 小規模建築物の耐震技術の現状と課題 | 二木 幹夫 |
各論 | 小規模建築物における過去の地震被害と教訓 | 松下 克也 |
各論 | 杭状地盤補強と杭基礎の設計上の留意点 | 佐藤 隆 |
各論 | 宅地擁壁とその近傍住宅基礎の設計技術 | 工藤 賢二 |
各論 | 宅地の液状化危険度評価と対策 | 真島 正人・松下 克也 |
各論 | 小規模建築物の免震・制振技術 | 権田 将也 |
各論 | 家具・什器の地震時留意事項と転倒防止対策 | 金子 美香 |
各論 | 交通振動による小規模建築物の影響予測と対策技術 | 竹宮 宏和 |
報文 | スウェーデン式サウンディング試験の使い方と留意点 | 伊集院 博 |
報文 | スウェーデン式サウンディング試験孔を利用した地盤調査技術 | 藤井 衛・金 哲鎬・小川 正宏 |
報文 | SDS試験で調べる大規模造成地の盛土分布 | 吉井 孝文・大和 眞一・末政 直晃・田中 剛 |
報文 | CPTによる宅盤の評価事例(液状化判定) | 高田 徹 |
報文 | 表面波探査による地盤評価と設計例 | 渡邉 康二 |
報文 | オートマチックラムサウンディングによる地盤評価と留意点-東大阪でのサウンディング比較試験- | 平田 茂良・山本 明弘・市村 仁志 |
報文 | 擁壁に近接した小規模建築物基礎設計事例 | 黒柳 信之 |
報文 | 小規模建築物の不同沈下修正事例 | 伊奈 潔 |
報文 | 液状化を考慮した小規模建築物基礎の設計事例 | 磯部 有作 |
報文 | 既存擁壁の改修工事例 | 鹿糠嘉津博・佐藤 秀人 |
報文 | 小規模建築物の基礎免震採用事例-駿河湾地震における応答調査- | 及川 孝則 |
報文 | 小規模建築物の制振の検討例 | 二川 和貴 |
報文 | 交通振動対策を加味した小規模建築物の地盤補強事例 | 橋本 光則 |
報文 | 特殊すべり材による戸建住宅向け「基礎下減震システム」の開発 | 菊地 武志 |
寄稿 | 災害防止対策と住宅地盤技術者への提言 | 田中 英輔 |
連載講座 | 基礎設計における諸問題と解決法 第1回液状化の判定-基準・指針に基づく判定- | 千葉 久志・大橋 正 |
連載講座 | 日本の吊橋基礎の50年 最終回 総括その2:長大橋基礎の新しい問題と将来展望 | 吉田 巌 |
TOPIC | 日本建築学会大会(東京)パネルディスカッション等の報告 | |
インフォメーション | 東北地方太平洋沖地震による関東地方の地盤液状化現象の実態調査結果を公開/地盤工学会・国土交通省関東地方整備局 |
〈編集趣旨〉
建築物の構造安全と機能確保は,規模の大小にかかわらず担保されるべき重要な事項です。戸建住宅を中心とする小規模建築物においては,日本建築学会「小規模建築物基礎設計指針」(2008年)の制定により,地盤調査から基礎の設計まで一通り体系化されました。これにともない,各種の小規模建築物用基礎工法が開発されるとともに,特殊な条件下における設計・施工の工夫もなされるようになってきています。しかしながら,今回の東日本大震災では,想定外の地震動や津波による各種被害に加え,震源に近い地域はもとより震源から遠く離れた地域でも地盤の液状化による建物被害が多数発生しました。あらためて,建物の安全・安心の確保の難しさと重要性を思い知らされることになりました。
本特集号では,小規模建築物における安全・安心を取り上げ,地震時の安全および日常の機能確保の切り口で,現状と今後の技術課題を紹介します。