2011年5月号特 集 健全性診断と長寿命化 総括編集 三反畑・寺田 両委員 |
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巻頭言 | 少子高齢化・人口減少社会と社会基盤施設の維持管理 | 西川 和廣 |
総説 | 構造物の劣化と長寿命化 | 大即 信明 |
総説 | 社会基盤のメンテナンスと人材育成 | 高木 朗義 |
各論 | RC構造物の劣化・損傷診断と長寿命化 | 木村 嘉富 |
各論 | 鋼道路橋の腐食と疲労損傷・その対策 | 山田健太郎 |
各論 | 土の経年変化と土構造の経年劣化 | 桑野 二郎・桑野 玲子 |
各論 | 道路盛土の排水機能向上について | 藪 雅行・小橋 秀俊 |
各論 | 鉄道における健全度診断と延命化対策 | 舘山 勝 |
各論 | 港湾・空港における劣化・損傷診断技術と対策 | 岩波 光保 |
報文 | 台風による台湾南部の道路斜面および橋梁における洗堀被害特性 | 何 泰源・柯 武徳 |
報文 | 地下鉄トンネルの維持管理と長寿命化対策 | 山本 努 |
報文 | 鉄道におけるレンガなど組積構造下部工の健全性診断と耐震補強 | 羽矢 洋 |
報文 | 東名牧之原地区における盛土のり面災害の被災状況と要因 | 横田 聖哉・高木 宗男・安田 進 |
報文 | 固化処理土の長期耐久性 | 北詰 昌樹・菊池 喜昭 |
報文 | 本州四国連絡橋の鋼製ケーソン基礎の腐食と対策 | 大塚 雅裕・大川 宗男・田向 和則 |
報文 | 橋梁の戦略的予防保全型管理と長寿命化 | 高木千太郎 |
報文 | 桟橋の劣化診断:早期発見と早期対策 | 加藤 絵万 |
報文 | 東京駅丸の内駅舎の免震レトロフィット工事 | 日比 純一 |
報文 | 空港舗装の健全性診断と対策 | 前川 亮太 |
報文 | 光ファイバセンサによる道路橋ヘルスモニタリング | 大島 義信・門 万寿男 |
報文 | 小口径下水道管の調査・診断・補修工法の選定 | 石川 和秀・平井 正哉・千田 尚 |
連載講座 | 日本の吊橋基礎の50年第14回明石海峡大橋-陸上での地盤調査と海底ボーリング調査- | 吉田 巌 |
TOPIC | 第1回シンポジウム「建設産業における弾性波診断技術は今後どのような発展が望ましいのか、非破壊検査技術の実態と研究」/弾性波診断技術協会 | |
TOPIC | 「補強土工法を併用したインテグラル橋梁」-老朽橋梁延命化技術/鉄道総研・RRR工法協会 | |
新工法紹介 | 曲線ボーリングを併用した静的圧入締固め工法/三信建設工業・東興ジオテック |
〈編集趣旨〉
社会情勢の変化により,我が国の社会資本整備は新規建設から既存ストックの維持管理,補修,長寿命化へと大きくシフトしつつある。特に高度成長期に整備が進んだ橋梁やトンネルなどの社会資本は,今後10~20年のうちに耐用年数の目安である50年を次々と迎える。国道と高速道路だけでも建設後50年を越える橋梁は既に4,000以上あり,今後10年で2万橋にも達し,地方自治体が管理する橋梁や鉄道橋を含めれば,現状でもかなりの橋梁が老朽化を迎えている。しかし,地中にある構造物は調査点検が困難であり,河川や海岸部の水中部分も含め,劣化や損傷が見過ごされることも多い。さらに,地球温暖化に伴う気象・環境変動は,老朽化した社会資本の安全性を著しく低下させる懸念がある。したがって,地中構造物や基礎工の健全性診断と長寿命化技術の高度化に対するニーズが高まっている。
本特集号では,各機関での現状を総括するとともに,地中構造物や基礎の劣化・損傷に関する診断,補修・補強技術,維持管理方法などを紹介する。