株式会社総合土木研究所

2008年7月号

特 集

住宅基礎設計の最新動向-小規模建築物基礎設計指針の改定を踏まえて-

総括編集 (故)田村 昌仁・真島 正人 両委員

巻頭言 小規模建築こそ基礎の要求性能を実現する早道 杉村 義広
総説 小規模建築物基礎設計指針刊行までの経緯と指針の特徴 安達 俊夫・藤井 衛
総説 小規模建築物基礎関連の法制度・基準 二木 幹夫
総説 小規模建築物基礎・地盤の動向と今後の課題 若命 善雄
各論 地盤調査と結果の評価 水谷 羊介・斉藤 博
各論 基礎の計画 工藤 賢二
各論 直接基礎の設計 梶川 久光
各論 杭状地盤補強と基礎の設計 青島 一樹・佐藤 隆
各論 版状地盤補強と基礎の設計 伊集院 博
各論 宅造地における擁壁の設計法 内山 勝麗
各論 小規模建築物のための液状化の考え方と対策 松下 克也・高田 徹
報文 盛土造成直後の基礎の設計例 後藤 年芳
報文 擁壁に近接した基礎の設計例 黒柳 信之
報文 地下室付き住宅の基礎設計例 岡野 泰三
報文 小規模建築物のための山留め設計の考え方と実施例 藤井 衛・伊集院 博・石井 善一
報文 中越沖地震による宅地および基礎の被害と液状化被害の特徴 尾上 篤生
報文 軟弱地盤での小規模建築物の基礎設計における留意点 平田 茂良・池田 基行
報文 小規模建築物を対象とした液状化対策とパイルド・ラフト基礎の設計法 真島 正人
初級講座 住宅基礎地盤の失敗例に学ぶ(第13回):地盤調査の種類・限界・留意点 土師 雅道・中島 壮弘

〈編集趣旨〉

本誌では,過去,ほぼ年1回のペースで戸建て住宅の地盤・基礎関連の特集を組み,読者に好評を得てきた。今回の特集は小規模建築物基礎設計指針が本年2月に日本建築学会より刊行されたことを機会に企画したものである。ただし,小規模建築物指針の内容や設計例の解説のみでは,既に,建築学会主催の講習会や他の専門誌で紹介されており,新鮮味に欠けた内容となる。そこで,今回は,指針の解説は最小限に留め,指針では十分に記述されていない①地盤調査や基礎設計を行う際の留意点と今後の課題,②地震被害と耐震設計,③特殊な地盤条件・基礎条件下での設計法と設計例,④戸建て住宅基礎に関連する基準や法制度の解説に重点をおいた企画とした。戸建て住宅業界を取り巻く環境は,瑕疵担保関連の法律の施行や小規模建築物指針の発行によって資金力の確保,技術力の向上共に益々厳しくなってきており,本書が技術力の向上の一助になることを期待します。

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