2008年6月号特 集 東京メトロ副都心線の開通-池袋・新宿・渋谷を結ぶ地下鉄- 総括編集 野焼 計史 委員 |
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巻頭言 | 東京地下鉄副都心線開通に当たって | 中村 英夫 |
総説 | 副都心線の概要と整備効果 | 矢萩 秀一 |
各論 | 建設概要 | 入江 健二 |
各論 | 東京地下鉄網の形成と副都心線の設定まで | 佐藤 信之 |
各論 | 開削トンネルの設計と施工 | 大石 敬司・森 義也・南立 修 |
各論 | シールドトンネルの設計と施工 | 藤木 育雄・荻野 竹敏・橋口 弘明 |
各論 | 副都心線各駅(雑司が谷駅から渋谷駅)のデザイン | 西村 高明・島村 祐司 |
各論 | 副都心線車両概要 | 留岡 正男・鈴木 将資 |
各論 | 副都心線電気設備概要 | 畑中 一浩 |
報文 | シールド工事に伴う地盤変状計測 | 小宮 一仁・赤木 寛一 |
報文 | シールド工事における計測管理(セグメント) | 末富 裕二・斉藤 正幸 |
報文 | 大断面複合円形シールドの施工 | 高橋 聡・瀧澤 仁 |
報文 | シールド機Uターンにおけるマシン引抜き工法 | 西村 聡・原 忠・安井 克豊 |
報文 | シールド工事における特殊施工 | 沼澤憲二郎・守山 亨・原 忠 |
報文 | 河川の水環境改善に寄与した地下水処理 | 岡 功・三木 栄一・高山 暢彦 |
報文 | 雑司が谷駅における高速・重層施工について | 辻 雅行 |
報文 | 併設駅シールド部の連絡通路工事 | 鈴木 章悦 |
報文 | 曲線パイプルーフで並列シールドを結んだポンプ室築造法-地下40mの空間にポンプ室を構築- | 村松 泰 |
報文 | 函体推進工法による地下歩道築造工事 | 佐藤 尚・三木 栄一・小野寺 彰 |
報文 | 開削工事における特殊施工 | 亀山 勝・新田 修平・長野 敏彦 |
報文 | 建設発生土・建設汚泥のリサイクル | 瀬野 健助 |
報文 | 電気駆動式テレスコピッククラムシェルの開発と稼動実績 | 川澄 邦康・渡部新太郎・藤本 明 |
初級講座 | 住宅基礎地盤の失敗例に学ぶ(第12回):「鹿沼土」地盤による局部的な部分沈下 | 垣内 広志・斉藤 敬久 |
インフォメーション | 本誌編集委員・舘山勝氏が紫綬褒章を受章 | |
新工法紹介 | 「さくさくSLIT工法」/戸田建設(株)・ジオスター(株)・太洋基礎工業 |
〈編集趣旨〉
本年6月14日,東京メトロ副都心線和光市~渋谷間が開通の運びとなる。本特集の副題が示す通り,東京の主要な副都心(池袋・新宿・渋谷)を直結する路線である。東京の地下鉄路線は,従来例外なく都心3区(千代田,中央,港区)の全てあるいはいずれかの区を経過地としているが,本路線は都心3区を通過しない初めての路線となる。
2001(平成13)年に工事着手した池袋~渋谷間は,自動車交通量が多い明治通りでの工事が中心で,しかも都内でも有数の繁華街を抱え歩行者も多い場所での施工となった。これらの厳しい施工環境において,東京メトロでは地下鉄建設の技術力を結集して工事に当たった。最新技術の開発,環境負荷低減への取り組みなど新たな挑戦を行う一方,地下鉄建設の原点に戻り,地盤に適合した簡易な土留めを採用するなど,地下鉄建設のみならず今後の都市土木の参考になるものと確信している。