2006年10月号特 集 戸建て住宅と宅地防災 総括編集 田村 昌仁 委員 |
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巻頭言 | 戸建て住宅の地盤災害 | 坂本 功 |
総説 | 宅地盛土の被害と対策 | 釜井 俊孝 |
総説 | 宅地地盤の性能評価と性能表示 | 二木 幹夫 |
各論 | 宅地の安全性を高めるための社会の仕組みを概観する | 飯田 直彦 |
各論 | 宅地造成等規制法の改正と宅地耐震化推進事業について | 三輪 賢志 |
各論 | 建築物の基礎及び敷地の耐震診断と耐震改修 | 田村 昌仁 |
各論 | 宅地擁壁の復旧と補強 | 橋本 隆雄・宮武 裕昭 |
各論 | 都市機構における宅地造成の考え方 | 西村 真二 |
各論 | がけ上小規模建築物のための基礎設計 | 清野 修・岩堀 英夫 |
報文 | 宅地防災と地震防災のリスクマネジメント―戸建て住宅の場合― | 松下 克也 |
報文 | 小規模建築物の基礎設計におけるハザード情報の利用事例 | 岡野 泰三 |
報文 | 擁壁や盛土に係わる宅地のトラブル事例 | 若命 善雄・橋詰 尚慶 |
報文 | 戸建て住宅地の擁壁の補強・補修事例 | 工藤 賢二・岡田 勝彦・松本 安史・村島 正憲 |
報文 | がけ上・がけ下建築物の基礎設計事例―建物配置計画と基礎設計― | 佐藤 隆 |
報文 | 造成地の地震被害の評価と解析 | 若井 明彦 |
報文 | 宅地地盤の新たな地盤調査法―オートマチックラムサウンディング | 平田 茂良・山本 明弘 |
報文 | 戸建て住宅の液状化被害事例と液状化による沈下解析例 | 冨永 晃司・陳 群麗 |
報文 | 県営住宅の耐震診断における敷地の診断事例 | 佐藤 雅宏・沢田 和秀 |
報文 | 谷埋め盛土の抽出と耐震性能評価事例 | 佐藤 真吾・市村 強・末冨 岩雄・南 陽介 |
初級講座 | 基礎の設計―やさしい基礎知識(第40回) | 龍岡 文夫・菊池 喜昭 |
初級講座 | 基礎の設計―耐震設計のポイント(第22回) | 篠田 昌弘 |
〈編集趣旨〉
住宅品質確保法の創設や建築基準法の改正で,住宅では10年保証制度等が確立し,地盤災害についても十分な検討が求められるようになってきました。本年の耐震改修促進法の告示改正で,建築物の敷地も診断・改修の対象に加わりました。また,宅造法も改正され宅地耐震化事業等が計画されています。
このため,住宅建設では,擁壁の安定性や液状化などを考慮することが今まで以上に重要ですが,①造成情報が不明,②既存擁壁は保証が難しい中古品,③被害予測法の信頼性が不明,④自然災害は契約上免責,などを背景に,宅地を積極的に評価する場合は少ない状況にあります。しかし,上部構造の耐震化が加速する昨今,設計上の残された大きな課題は常時の沈下障害と地震時の地盤災害です。本号では,住宅建設と宅地防災に係わる設計施工の実態,最近の法令改正の動向,被害例,被害予測・対策法について,住宅建設や宅地造成等の様々な角度から紹介したものです。本号が,技術者やユーザーにとって,敷地選定の重要性の理解に役立てば幸いです。