2006年3月号特 集 基礎工と地下水制御技術 総括編集 杉本・桂 両委員 |
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巻頭言 | 地下水との戦い | 西垣 誠 |
総説 | 都市における地下水問題 | 佐々木俊平 |
各論 | 地下水調査技術とその留意点 | 前原 俊春 |
各論 | 地下水解析手法とその留意点 | 小田部 淳・菱谷 智幸・坂東 聡 |
各論 | 地下工事における地下水制御の方法と留意点 | 三宅 紀治 |
各論 | 井戸技術とその留意点 | 進士 喜英・性田 学 |
報文 | 地下鉄13号線駅部開削工事の地下水対策 | 田邊 滋・三木 栄一 |
報文 | 東京礫層での水圧と巨礫との戦い | 高橋 浩一 |
報文 | 被圧水対策―盤膨れと欠陥からのパイピング | 田中 幹彦 |
報文 | 既存地下解体を伴う地下工事における周辺環境へ配慮した地下水対策 | 清水 孝昭・青木 雅路・中原 淳・南 善徳 |
報文 | 山留め掘削における上総層の地下水対策事例 | 元井 康雄・上野 孝之・森脇登美夫 |
報文 | 浸透流解析による排水量のシミュレーション | 丸 隆宏・石崎 長俊 |
報文 | 仙台空港アクセス鉄道地下部本体工事における地下水対策―スーパーウェルポイント工法と真空プレス型リチャージウェル工法 | 太田 耕栄・河野 悦朗・高橋 茂吉 |
報文 | 地すべり地の地下水排除工の機能保持について | 天野 淨行・大窪 克己・浜崎 智洋 |
報文 | 地下構造物の性能照査型設計方法に対応した設計地下水位の設定方法 | 木佐貫 徹 |
報文 | 水中躯体移動設置工法を用いた地下水流動保全対策の施工事例 | 島田 剛・工藤 山城・桜井 昭二・中村 一郎 |
報文 | 地下水流動阻害対策工としてのニューマチックケーソン工法―東京都建設局環状8号線南田中トンネル工事での対策事例― | 島田 剛・竹石 英之・木佐貫 徹・山本 佳正 |
報文 | 道路盛土の礫置換による湿原地下水の保全対策 | 阪田 義隆・池田 光良 |
報文 | 都市部の地下水位回復に伴う地下駅の対策 | 清水 満・鈴木 尊・末松 史朗 |
初級講座 | 基礎の設計―耐震設計のポイント(第15回) | 青木 雅路・土屋 富男 |
〈編集趣旨〉
基礎工の設計・施工において,地下水制御を如何にするかは古くて新しい重要な検討課題であり,基礎工の施工は地下水との戦いであるともいえる。また,近年,環境への配慮が求められており,地下水制御技術への期待が一層高くなっている。
設計段階では,施工時・構造物完成時・供用時の地下水挙動を予測解析して,排水工法,地下水位低下工法,地下水涵養工法などを検討するが,対策工の選択にはかなりの経験が必要と思われる。また,施工段階では,揚・排水量,水位・水圧,流向・流速,水質などをモニタリングするが,観測井戸の性能はモニタリング精度を左右し,井戸設置には熟練した技術が必要である。許容地下水位変動量,シミュレーション手法などにも検討課題が残されている。
そこで,本号では,基礎工に係わる地下水問題を念頭に,最近の地下水調査技術,解析手法,井戸技術,そして地下水制御技術に焦点をあてて企画した。報文では,最近の掘削工事や基礎工事において,地下水を制御した事例を紹介する。